もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

MMの勉強に励んでいた毎日が終わり、友人のブログで紹介されていて、
読んでみたいと思っていた本に目を通してみた。

野球部のマネージャー代理を務めることとなった主人公が、
ドラッカーのマネジメントを読んで、野球部をマネジメントしていく話。


記憶に残ったのは、下記のような内容。


□組織を定義するのは顧客であり、顧客を満足させることこそ、企業の使命であり、目的である


□働きがいを与えるには、仕事そのものに責任感を持たせなければならない
 ①生産的な仕事
 ②フィードバック情報
 ③継続的な学習


□自らの知識と能力を全体の成功に結びつけることこそ専門家の最大の問題であり、
 専門家が自らのアウトプットを他の人間と統合する上で頼りにすべきものがマネージャーである


□人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。
 人は弱い。悲しいほどに弱い。だが、人が雇われるのは、強みゆえであり能力ゆえである。
 組織の目的は、人の強みを生産に結び付け、人の弱みを中和することである


□企業の第一の機能としてのマーケティングは、今日あまりにも多くの企業で行われていない。
 消費者運動が企業に要求しているものこそ、マーケティングである。
 顧客の要求・現実・価値からスタートせよと要求するものである。


□自己管理の最大の利点は、自らの仕事ぶりをマネジメントできるようになることにある。
 自己管理は、強い動機付けをもたらす。適当にこなすのではなく、最善を尽くす願望を起こさせる。


イノベーションとは、科学や技術そのものではなく価値である。組織の中でなく、組織の外にもらす変化である。
 イノベーションの尺度は、外の世界への影響である。
 昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる


□マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献されるうえで三つの役割がある
 ①自らの組織に特有の使命を果たす
 ②仕事を通じて、働く人たちを生かす
 ③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する


□あらゆる組織が事なかれ主義の誘惑にさらされる。だが、組織の健全さとは、高度の基準の要求である。
 成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。
 すなわち、間違いや失敗をしないものを信用してはならないということである。
 成果とは打率である。人は優れているほど多くの間違いをおかし、優れているほど新しいことを試みる。


□トップマネジメントがチームとして機能するには、いくつかの厳しい条件を満たさなければならない
 ①メンバーはそれぞれの担当分野において、最終的な決定件を持たなければならない
 ②メンバーは自らの担当以外の分野について意思決定を行ってはならない
 ③メンバーは仲良くする必要はない。ただし、攻撃しあってはならない
 ④トップマネジメントは委員会ではなく、チームである。チームにはリーダーがいる。


□市場において目指すべきは、「最大」ではなく「最適」である


□規模の不適切さは、トップマネジメントの直面する問題のうち最も困難である。
 自然に解決される問題ではない。勇気、真摯さ、熟慮、行動を必要とする


□組織構造は、組織のなかの人間や組織単位の関心を、努力ではなく成果に向けさせなければならない。
 成果こそ、すべての活動の目的である。
 仕事のためではなく、成果のために働き、贅肉ではなく力をつけ、
 過去ではなく未来のために働く能力と意欲を生み出さなければならない。


□成果中心の精神を高く維持するには、配置、昇給、昇進、降級、解雇など人事に関わる意思決定こそ、
 最大の管理手段であることを認識する必要がある


大分多くなったが、この内容がどんな形で野球と結び付けられているかは見てのお楽しみ。
字も大きく、すっと読めてしまう本です。


顧客思考と人っていうものに対して、大きな学びがあった一冊でした。
ドラッカーのエッセンス版は読んでみたいので、読んだらまたレビュー書きます。


ではでは、今日はこのへんで。